腹部超音波検査(腹部エコー)

腹部(みぞおちから、わき腹のあたり)に超音波をあて、5つの臓器(肝臓・胆のう・膵臓・脾臓・腎臓)を中心に、異常がないかを調べます。胆石、ポリープ、のう胞、腫瘍などの限局性病変、脂肪肝、慢性肝炎などのびまん性疾患、各臓器の形態などを観察する検査です。

所見の説明

 

脂肪肝 肝臓の細胞の中に脂肪がたまった状態で、主な原因は過度の飲酒や肥満です。生活改善で良くなっていきますが、そのままにすると肝障害を起こし肝硬変になる恐れがあります。
のう胞 のう胞は液体の溜まった「袋」のようなもので、無症状、無害、病的意義のないものがほとんどです。肝臓、腎臓に多く発生しますが、膵臓のう胞からは膵炎や種々の腫瘍(良・悪性)が発見されることがあるので精密検査が必要です。
血管腫 血管腫は、細い血管が絡み合ったもので、良性の腫瘍です。経過観察が一般的ですが、まれに他の腫瘍と区別できない時は、精密検査が必要です。
血管筋脂肪腫 血管筋脂肪腫は、血管・平滑筋・脂肪の成分でできているもので、良性の腫瘍です。経過観察が一般的ですが、まれに他の腫瘍と区別できない時は、精密検査が必要です。
胆のうポリープ コレステロールの塊が胆のうにくっついているものがほとんどです。急速に増大するものや、1㎝を超えるものはがんや腺腫の可能性があるので、精密検査をお勧めします。
胆のう腺筋腫症 胆のう壁の肥厚や、胆のう壁の中に結石ができるのが特徴です。一般的に無症状の場合は経過観察しますが、胆のう炎を発症すると痛みなどを伴うため、受診をお勧めします。
胆のう壁肥厚 胆のうの壁が一部または全体的に肥厚した状態です。無症状のことが多いですが、胆のう炎や胆のう腺筋腫症などで肥厚している場合があるため、精密検査をお勧めすることがあります。
※食後に検査を受けた場合にも胆のう壁肥厚はみられるため、空腹時での検査をご案内しています。
胆のう結石 症状のないものは経過観察が一般的ですが、痛みを感じる場合は手術が必要です。胆石の他に胆砂、胆泥や胆のう壁肥厚がある時は精密検査が必要です。
胆管拡張 胆汁の通り道となる管が拡張している状態です。軽度の場合は生理的加齢によることもありますが、中等度以上の場合は、胆石、腫瘍の他に膵疾患、十二指腸乳頭部病変が原因で拡張していることがあるので、精密検査が必要です。
膵管拡張 膵液の通り道となる管が拡張している状態です。軽度の場合は生理的加齢によることがありますが、中等度以上の場合は、慢性膵炎、膵腫瘍、十二指腸乳頭部病変が原因で拡張していることがあるので、精密検査が必要です。
脾腫 脾臓が通常より腫大している状態です。若年者で比較的多く見られます。肝機能検査と血液検査に異常所見があれば精密検査および治療が必要です。中高年者では肝臓と門脈の精密検査が必要です。
副脾 脾臓の一部のようなもので、生まれつき脾臓の周りに、脾臓と同じ働きをする小さな塊がある状態です。あっても特に無害で問題はありません。
腎結石(尿路結石) 腎臓や尿の通る道にできる結石です。痛みや血尿などの症状がなければ経過観察が一般的です。腎臓の中にできた結石が尿管へ落ちると、激しい痛みを引き起こします。
重複腎盂 通常は一つの腎臓に一つの腎盂と尿管が、生まれつき二つある状態です。無症状で、合併症などが無ければ治療の対象にはなりませんが、腫瘍との鑑別が難しい場合は精密検査をお勧めすることがあります。
水腎症 尿路系の腫瘍や結石などにより尿の流れがせき止められ、腎臓の中に尿がたまって拡張した状態です。泌尿器科の受診をお勧めします。
馬蹄腎 左右の腎臓の一部が生まれつき繋がっている状態です。馬の蹄の形に似ていることから、馬蹄腎と呼ばれています。

 

  • 超音波(エコー)検査のしくみ

超音波とは、人が聴くことができない高い周波数の音波です。この高い音を臓器に当てて、跳ね返ってきた反射を画像に表します。身体に無害であり、リアルタイムで臓器の様子を観察することができます。妊婦さんにも安心して受けていただける検査です。

エコー検査の仕組み

『要受診』『要精密検査』と診断された方へ

対象となった検査項目について、自己判断や放置をせずに、速やかに医療機関を受診し、専門医による診断や検査結果に基づいてご自身の健康の再確認をしていただくことが大切です。

  • 当クリニックでは、健診後のフォローアップを、外来診療でお受けしています。
  • 生活習慣の改善のため、医師との連携のもと、保健師・管理栄養士による指導を実施しております。(セントラルグループにて健診を受診された方は、無料でお受けいただくことができます)