マンモグラフィ

日本の乳がんの発生率・死亡率ともに年々増加しています。マンモグラフィは、視触診では触れないような小さながんの早期発見に有効で、最低でも2年に1度、できれば1年に1度はマンモグラフィ検査を受けることをお勧めします。

  • マンモグラフィ検診とは

マンモグラフィは、乳がんを診断する方法のひとつで、乳房専用のレントゲン装置を使用した検査のことです。
触っても判らないような早期の小さな乳がんはもちろん、白い影(腫瘤影)や非常に細かい石灰化の影(微細石灰化)として、しこりを作らない乳がんを見つけることができます。悪性の病気だけではなく、良性のものも見つかります。
生理前には、ホルモンの関係で乳房が張って痛むことがありますので、できれば生理が始まって2~3日目以降に受けられることをおすすめします。

マンモグラフィ機器

  • 撮影方法

乳房を挟みながら圧迫し、薄く均等に広げることによって、上下方向から1枚、斜め方向から1枚(合計2枚・左右の乳房を撮影する場合は合計4枚)撮影します。
圧迫により、乳房の中のがんが飛び散るようなことはありません。痛みを伴うこともありますが、病気を見つけるうえでとても大切なことです。
また、マンモグラフィ撮影の放射線が人体に及ぼす危険性は、ほとんどありません。

  • 乳腺検査に向かない方

  • マンモグラフィ

    40歳以下の方(乳腺が多いため)
    妊娠中、あるいは、妊娠の可能性のある方
    豊胸術を受けた方
    ペースメーカー、V-Pシャントの手術をされている方

    授乳中、または、断乳後1年以内の方

  • 乳腺エコー

    40歳以上の方(脂肪が多いため)

所見の説明

石灰化 カルシウムの沈着などが原因で、良性の線維腺腫や異常のない場合でも生じますが、乳がんでも見られる場合があるため精密検査が必要になる場合もあります。
構築の乱れ 乳腺の歪みや引きつれている状態を言います。腫瘤が原因でみられる場合もあるため精密検査が必要になる場合もあります。
局所的非対称陰影(FAD) FADは左右の陰影に差が認められる状態です。乳腺の密度は個人差があり、通常左右差はほとんどないため、精密検査が必要です。
乳房腫瘤 腫瘤のかたち、陰影の濃度、石灰化や構築の乱れなどの所見をあわせて判定します。精密検査が必要になる場合もあります。
乳頭分泌物 分泌物に血液が混入すると、精密検査が必要になる場合もあります。
乳腺症 女性ホルモンの影響で、生理前に圧痛や硬結などの症状が出る場合があります。病気ではないため特に治療は不要ですが、痛みが強い場合は乳腺外科を受診してください。
線維腺腫 良性腫瘍で特に問題ありません。大きくなる場合は摘出することがあります。
高濃度乳腺(検査不適合) 特に若い方は乳腺が密であるため、全体が真っ白に写ることがありますが異常ではありません。乳房超音波検査(乳腺エコー)の受診をおすすめします。

 

『要受診』『要精密検査』と診断された方へ

対象となった検査項目について、自己判断や放置をせずに、速やかに医療機関を受診し、専門医による診断や検査結果に基づいてご自身の健康の再確認をしていただくことが大切です。

  • 当クリニックでは、健診後のフォローアップを、外来診療でお受けしています。
  • 生活習慣の改善のため、医師との連携のもと、保健師・管理栄養士による指導を実施しております。
    (セントラルグループにて健診を受診された方は、無料でお受けいただくことができます)
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